2024年4月7日(日)に阪神競馬場で行われる桜花賞。近年は、2018年のアーモンドアイ、2020年のデアリングタクト、2023年のリバティアイランドがその後のオークス、秋華賞も勝利し三冠牝馬に輝いた。他にもグランアレグリア、ソダシ、スターズオンアースなどその後の古馬GⅠでも活躍する馬を輩出している注目の三冠初戦のレースを有力なデータを駆使して考察していきます。
先週の結果
先週は、「平場注目馬」のカテゴリーでおまけとして紹介したダービー卿チャレンジトロフィーの本命馬 パラレルヴィジョン が1着。「GⅠ予想」のカテゴリーで本命に押した ベラジオオペラ も1着とこれ以上ない結果となりました。特に大阪杯の最後の直線でのローシャムパークとの叩き合いには心臓が高鳴りました。ローシャムパークに関しては年内のGⅠを勝てそうな匂いがプンプンしています。きっとどこかで本命に推す事になるでしょう。
それでは、ここから桜花賞の予想を始めていきます。
※除外対象馬の8頭を除いた19頭で予想していきます。
注目馬
アスコリピチェーノ 牝3 騎手:北村宏司
3連勝で阪神JFを勝利し昨年のJRA賞最優秀2歳牝馬を受賞。その阪神JFでは、スタートを決めて、中団で脚を溜め、最後の直線はスムーズに進路を確保し上り2位の末脚で差し切り勝ち。最後はステレンボッシュの追撃をクビ差しのいだ。過去10年で3連勝以上で阪神JFを勝利した馬の成績はラッキーライラック、レシステンシア、ソダシなど【1・3・1・0】と安定。馬券外に敗れる事は想像しずらい。ただ、阪神JFは完璧な競馬での勝利。その競馬を再現できるかはわからない。唯一のGⅠ馬なのに圧倒的1番人気ではなくオッズが割れてるのも気になる。
※阪神競馬場芝成績【1・0・0・0】
クイーンズウォーク 牝3 騎手:川田将雅
半兄に2020年の朝日杯FSの勝ち馬グレナディアガーズがいる良血馬。新馬戦は2着に敗退したが、大外からスタートが弱冠遅れて悠々と逃げた勝ち馬を捕らえきれなかった。新馬戦でのそういう展開は良くあるので悲観する内容ではない。未勝利戦はスムーズに先行して2馬身差つけての快勝。前走のクイーンカップは初のマイル、初の大外で後方11番手からの競馬となったが上り最速の末脚で差し切り勝ち。良血の片鱗が垣間見えたレースだった。近年のクイーンカップからの直行ローテはスターズオンアースやクロノジェネシスがそれぞれ1着と3着に好走。鞍上の川田騎手がオークス向きと語るようにオークスがメイチの可能性もあるが素質だけで勝ってしまう可能性も充分にある。
※阪神競馬場芝成績【1・0・0・0】
コラソンビート 牝3 騎手:横山武史
キャリア6戦で重賞も3戦含めて全て3着以内と毎度安定した走りを見せる堅実派。勝ち馬がボンドガール、2着馬がチェルビニアという伝説の新馬戦になり得るレースで3着に好走。未勝利戦、ダリア賞(OP)を折り合いを欠きながらも2連勝。次走の京王杯2歳ステークスをレコード勝ちで重賞馬に。次走の阪神JFは常に外を回り続けるロスもあり3着に敗退。マイルも適性距離から外れている。今年初戦のフィリーズレビューは逃げた勝ち馬を捕らえきれず2着に敗れたが、叩き台としては内容も含め上々。本質はスプリンターだが、近年の前走フィリーズレビューで1番人気2着だった馬は2017年の勝ち馬レーヌミノル、2022年の3着馬ナムラクレアなど穴をあけるケースがあり侮れない存在だ。
※阪神競馬場芝成績【0・1・1・0】
ステレンボッシュ 牝3 騎手:モレイラ
デビューからGⅠの阪神JFを含め4戦連続連対中の超堅実タイプ。新馬戦は1コーナーで大きな不利を受けたが、スローからの末脚勝負を快勝。次走の1勝クラスのサフラン賞は折り合いに専念するために位置を下げたため前を行く馬にハナ差届かなかった。次走はナミュール、アカイトリノムスメなどを輩出している出世レースを上がり最速の末脚で勝利。前走の阪神JFも上り最速の末脚でクビ差の2着に好走。展開に関係なく堅実な末脚を使えるので、再びの好走があってもおかしくない。
※阪神競馬場芝成績【0・1・0・0】
チェルビニア 牝3 騎手:未定
母チェッキーノはオークスで2着に好走した名牝で、この馬はその第一子。期待がかかる。勝ち馬がボンドガール、2着馬がチェルビニアという伝説の新馬戦になり得るレースで2着に好走。ボンドガールが抽選を通ればこの大舞台での再戦となる。その後の未勝利戦はスムーズに先行し、上り最速の末脚で2着に6馬身差をつけての圧勝。大器の片鱗を見せた。次走の出世レース、アルテミスステークスでは3番手から上り最速の末脚を繰り出してレコード勝ち。阪神JFで順当にGⅠ初勝利と目されたが、トモの違和感で回避。今回は勝てばこのレース史上最長間隔Vとなるアルテミスステークスからの直行というのが不安材料だが、ノーザンファーム生産馬なら問題ないか。騎乗予定だったルメール騎手が落馬負傷により乗り替りとなる事も不安材料。それらが相まって今回の想定オッズは4番人気と妙味もある。場合によってはこのオッズで買える最後のチャンスの可能性も!?
※阪神競馬場芝成績 初出走
特注データ
好走必須データ
0.3秒以上の差をつけて勝利したことがある
3歳のこの時期にGⅠを勝てる牝馬はすでに高い能力を示し他馬に差をつけて勝った経験がある。現時点のポテンシャルを見る指標として使える情報だ。過去10年の全ての勝ち馬にこの経験があった。
今年の出走予定馬で0.3秒以上の差をつけて勝利したことが無い馬は以下の通り
ショウナンマヌエラ、スウィープフィート、セシリエプラージュ、ハワイアンティアレ、
ボンドガール、マスクオールウィン、ライトバック の7頭となっている。
上位人気想定のスウィープフィートや前哨戦で好走して桜花賞の切符を手にした馬も何頭かいるが、この10頭は2番手以下の評価に留めておきたい。
1600m以上のレースで上がり1位を記録して勝利したことがある
桜花賞当日の上り1位を出した馬の連対率が高く、ここまでのレースで他の馬よりも早い上りを使った実績は評価を上げる材料となる。過去の10年で2017年のレーヌミノル以外の勝ち馬9頭にこの経験があった。
今年の出走予定馬で1600m以上のレースで上がり1位を記録して勝利したことが無い馬は以下の通り
アスコリピチェーノ、エトヴプレ、コラソンンビート、シカゴスティング、ショウナンマヌエラ、
セシリエプラージュ、テウメッサ、マスクオールウィン の8頭となっている。
阪神JFの勝ち馬アスコリピチェーノや3着のコラソンビートが該当する恐いデータとなっているが、思い切って単勝からは外したい。
前走の上り3Fタイムが34.0秒以内、または重賞で3着内
桜花賞において上りの速さが重要なのは上記の通りで、速い上りを使えていない馬は重賞で好走してる実績でカバーする必要がある。過去の10年の勝ち馬全てに該当。
今年の出走予定馬でこのデータに該当していない馬は以下の通り
キャットファイト、シカゴスティング、ショウナンマヌエラ、テウメッサ、ワイドラトゥール
の5頭となっている。この5頭は素直に評価を下げていいと思う。
この3つのデータ全てに該当した馬は【9・3・5・19】で複勝率47.2%と好成績。桜花賞は馬格のある馬の成績がいいレースで、この36頭を当日の馬体重460キロ以上に限定すると【9・2・3・10】と更に良化する。
年度 | 着順 | 馬名 | 人気 | 馬体重 |
---|---|---|---|---|
2014年 | 1着 | ハープスター | 1番人気 (1.2倍) | 478キロ |
3着 | ヌーヴォレコルト | 5番人気 (30.9倍) | 438キロ | |
2015年 | 1着 | レッツゴードンキ | 5番人気 (10.2倍) | 464キロ |
4着 | クイーンズリング | 3番人気 (9.0倍) | 442キロ | |
6着 | アンドリエッテ | 4番人気 (9.2倍) | 432キロ | |
9着 | ルージュバック | 1番人気 (1.6倍) | 444キロ | |
10着 | ココロノアイ | 2番人気 (7.6倍) | 452キロ | |
2016年 | 1着 | ジュエラー | 3番人気 (5.0倍) | 494キロ |
4着 | メジャーエンブレム | 1番人気 (1.5倍) | 502キロ | |
2017年 | 2着 | リスグラシュー | 3番人気 (14.5倍) | 436キロ |
3着 | ソウルスターリング | 1番人気 (1.4倍) | 474キロ | |
12着 | アドマイヤミヤビ | 2番人気 (5.1倍) | 474キロ | |
13着 | ゴールドケープ | 11番人気 (94.8倍) | 434キロ | |
2018年 | 1着 | アーモンドアイ | 2番人気 (3.9倍) | 462キロ |
2着 | ラッキーライラック | 1番人気 (1.8倍) | 488キロ | |
3着 | リリーノブル | 3番人気 (7.4倍) | 498キロ | |
4着 | トーセンブレス | 8番人気 (42.1倍) | 456キロ | |
2019年 | 1着 | グランアレグリア | 2番人気 (3.4倍) | 476キロ |
3着 | クロノジェネシス | 3番人気 (5.7倍) | 434キロ | |
5着 | ビーチサンバ | 4番人気 (10.7倍) | 470キロ | |
7着 | エールヴォア | 8番人気 (26.1倍) | 508キロ | |
9着 | シェーングランツ | 6番人気 (19.2倍) | 462キロ | |
2020年 | 1着 | デアリングタクト | 2番人気 (4.2倍) | 466キロ |
2着 | レシステンシア | 1番人気 (3.7倍) | 482キロ | |
5着 | ミヤマザクラ | 7番人気 (10.4倍) | 470キロ | |
16着 | ウーマンズハート | 10番人気 (42.1倍) | 460キロ | |
2021年 | 1着 | ソダシ | 2番人気 (3.6倍) | 472キロ |
2022年 | 1着 | スターズオンアース | 7番人気 (14.5倍) | 470キロ |
4着 | サークルオブライフ | 2番人気 (5.1倍) | 482キロ | |
7着 | ベルクレスタ | 9番人気 (22.3倍) | 460キロ | |
10着 | ナミュール | 1番人気 (3.2倍) | 426キロ | |
11着 | プレサージュリフト | 4番人気 (11.3倍) | 460キロ | |
2023年 | 1着 | リバティアイランド | 1番人気 (1.6倍) | 466キロ |
3着 | ペリファーニア | 5番人気 (17.6倍) | 490キロ | |
6着 | シンリョクカ | 9番人気 (32.7倍) | 434キロ | |
15着 | コンクシェル | 14番人気 (146.5倍) | 454キロ |
今年の出走予定馬で好走必須データを全てクリアした馬は イフェイオン、クイーンズウォーク、
ステレンボッシュ、セキトバイースト、チェルヴィニア の5頭。
ここから更に分析してこの5頭の中から本命馬を決めていく。
買いデータ
馬体重460キロ以上かつ前走1番人気
桜花賞は馬格のある馬の成績が良いのは前述の通りだが、付け加えて前走1番人気に限定すると【7・2・1・3】とほぼ全ての馬が3着以内に好走。単勝回収率、複勝回収率も一定の数字を越えていて軸にするには最適。
前走人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1番人気 | 7-2-1-3/13 | 53.8% | 69.2% | 76.9% | 255% | 128% |
2番人気以下 | 2-0-2-7/11 | 18.1% | 18.1% | 36.4% | 131% | 84% |
先程、挙げた5頭でこのデータに該当する馬は クイーンズウォーク、チェルビニア の2頭となる。
チェルビニアに関しては、出走予定だった阪神JFをトモの違和感により回避になった点と、乗る予定だったルメール騎手が落馬負傷により乗り代わりになる点が不安材料として強いため評価を1列下げて、当ブログの本命は クイーンズウォーク とする。
消しデータ
前走フィリーズレビューで2番人気以下
桜花賞でフィリーズレビュー組の成績が悪いのは有名な話だが着順に関係なく2番人気以下だった馬は【0・0・0・39】とほとんどが人気薄の馬とはいえ一頭も3着以内に来ていない。
今年の出走予定馬でこのデータに該当する馬は
エトヴプレ、シカゴスティング、ジューンブレア、セシリエプラージュ の4頭。
どの馬も人気薄だが、3連系の馬券で相手に入れようか迷っている方は思い切って消すのも一つかと思います。
以上、桜花賞の予想はこれで終わりです。参考になったと思う方がいてくれたら嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。