2024年3月31日(日)に阪神競馬場で行われる大阪杯。2017年にGⅠに昇格し、GⅠ7勝のキタサンブラックなど中距離路線の一流馬がそろうようになった。人気馬が順当に勝つこともあれば、穴馬の大頭も起こる。そんな波乱含みのGⅠレースを有力なデータを駆使して考察していきます。
注目馬
ソールオリエンス 牡4 騎手:横山武史
半兄にヴァンドギャルド、近親にタイトルホルダーがいる良血馬。その良血ぶりを遺憾なく発揮して皐月賞をキャリア2戦で勝利。4角17番手という絶望的な位置から豪快な追い込み勝ちを決めた。2冠目を狙った日本ダービーは皐月賞と違って好位の6番手に付けたが、先に抜け出したタスティエーラをクビ差捕らえ損ねた。スローペースで折り合いに専念したことが裏目に出たか。菊花賞は距離が合わず3着に敗退。ここ2走は脚質が展開に合わず馬券外が続いているが、父キタサンブラックも優勝したレースで復活できるか。
※阪神競馬場芝成績 未経験
タスティエーラ 牡4 騎手:松山弘平
皐月賞2着、日本ダービー優勝、菊花賞2着と高い総合力でクラシック三冠全連対を達成。間違いなく、現4歳世代のトップ争いをする1頭だろう。皐月賞は先行して早目に抜け出し後続を振り切ったように見えたがソールオリエンンスの異次元の末脚に屈して2着に惜敗。日本ダービは差し馬有利な展開だったが、先行して今度はソールオリエンスの末脚をクビ差しのいで勝利。世代トップに立った。菊花賞はいつも通り道中リズム良く進め最後の直線の手応えも良かったが2着に敗退。勝ち馬が強すぎた。有馬記念は4角3番手以内の馬で3着以内を独占する展開で9番手からレースを進めたこの馬には展開が向かなかった。スムーズに先行出来て、母系がスピード血統なので、このレースは合うかもしれない。
※ 阪神競馬場芝成績 未経験
ベラジオオペラ 牡4 騎手:横山和生
デビューから3連勝でスプリングステークスを優勝。内有利の馬場の中、この馬だけ外を回して上り最速の末脚で後続を突き放して勝利。重馬場での好走も評価できる。皐月賞は10着に大敗したが、日本ダービーでは有利な1枠を生かしてタイム差なしの4着に好走。世代トップに肩を並べた。予定していた神戸新聞杯は態勢が整わず見送り、半年間の休養となった。その後のチャレンジカップでは、馬体重プラス20キロの余裕残しで古馬相手の重賞で初勝利。今年初戦の京都記念は2着に敗退したが、先行馬有利の展開で差し損ねただけの可能性も有りそこまで悲観する内容ではなかった。阪神競馬場は2戦2勝と好相性の舞台。日本ダービーで1歩足りなかったGⅠ勝利はこのレースか。
※ 阪神競馬場芝成績【2・0・0・0】
ルージュエヴァイユ 牝5 騎手:菅原明良
4歳夏までは後方一辺倒の競馬しか出来ず中々オープンクラスで好走することが出来なかったが、エプソムカップでは2番手から粘りこんで2着に好走。次走の府中牝馬ステークスでは中断から徐々に押し上げて2着に好走。次走のエリザベス女王杯でも中断から鋭い末脚で2着に好走。レースに幅が生まれ、明らかに力をつけてきた。今年初戦の京都記念は、後方から終始外を回らされる不利があり8着に敗れたが評価を下げる必要は無いか。明確な逃げ馬がいない今回は前目で運ぶことが出来れば再びのGⅠでの好走もありえなくはない。
※ 阪神競馬場芝成績 未経験
ローシャムパーク 牡5 騎手:戸崎圭太
近親にGⅠ馬がずらりと並ぶエアグルーヴ一族の馬で、この馬も後に多くの重賞好走馬が生まれたレベルの高い2022年のセントライト記念で3着に好走。このレースでは先行馬有利の展開で差して3着に入る高い評価が出来る内容。重賞でも通用する高い素質を示した。その後は自己条件で力をつけ再び挑戦した函館記念では展開が向いたとはいえ、大外を回すロスの大きい競馬で差し切り勝ち。次走のGⅡオールカマーでは、タイトルホルダー、ゼッフィーロなど一線級の馬を撃破して優勝。才能が開花したか。今回は4勝しているコーナー4つの中距離戦。名牝の一族の血が爆発するか。
※ 阪神競馬場芝成績 未経験
特注データ
好走必須データ
関西馬
過去7年の勝ち馬全てに該当。関東馬は【0・1・1・24】と不振傾向。ブラストワンピース、グランアレグリア、エフフォーリアなどの人気上位の馬も敗れている。唯一、連対したのは昨年の1番人気スターズオンアースのみ。3着に入ったのも2020年1番人気のダノンキングリーのみとなっている。勝ち馬を決める際は、まずは関西馬から選びたい。
今年の出走予定馬で関東馬は以下の通り
エピファニー、ジオグリフ、ソールオリエンス、タスティエーラ、ハヤヤッコ、ファルコンビーク、
モリアーナ、ルージュエヴァイユ、ローシャムパーク の9頭。
中には上位人気想定の馬も数頭おり、今年は波乱の結末となる可能性もある。
4~5歳馬
過去7年の勝ち馬全てに該当。6歳以上は【0・1・0・30】と中距離GⅠらしい結果となっている。馬券になったのはGⅠ昇格初年度のステファノスのみで、それ以降は馬券に絡まず。
今年の出走予定馬で6歳以上は以下の通り
カテドラル、ステラヴェローチェ、バビット、ハヤヤッコ、ファルコンビーク の5頭。
この5頭は買わない方がいいと断言してもいいくらいで、来たら諦める気持ちが大事。
重賞で1番人気になったことがある
過去7年の勝ち馬全てに該当。春古馬三冠レースと言われてるだけあり、メンバーレベルが高く、すでに重賞でも上位人気に支持されているかどうかも予想の判断材料となる。
今年の出走予定馬で過去に重賞で1番人気になったことがない馬は以下の通り
キラーアビリティ、タスティエーラ、バビット、ハヤヤッコ、
ハーパー、ファルコンビーク、プラダリア、モリアーナ、
リカンカブール、ルージュエヴァイユ、ロードデルレイ の11頭。
年度 | 着順 | 馬名 | 人気 | 年齢 | 前走 |
---|---|---|---|---|---|
2017年 | 1着 | キタサンブラック | 1番人気 (2.4倍) | 5歳 | GⅠ 有馬記念 2着 |
3着 | ヤマカツエース | 4番人気 (10.2倍) | 5歳 | GⅡ 金鯱賞 1着 | |
4着 | マカヒキ | 2番人気 (3.8倍) | 4歳 | GⅡ 京都記念 3着 | |
5着 | アンビシャス | 5番人気 (13.2倍) | 5歳 | GⅡ 中山記念 4着 | |
7着 | ミッキーロケット | 6番人気 (14.6倍) | 4歳 | GⅡ 京都記念 4着 | |
2018年 | 1着 | スワーヴリチャード | 1番人気 (3.5倍) | 4歳 | GⅡ 金鯱賞 1着 |
2着 | ペルシアンナイト | 6番人気 (16.3倍) | 4歳 | GⅡ 中山記念 5着 | |
3着 | アルアイン | 2番人気 (3.6倍) | 4歳 | GⅡ 京都記念 2着 | |
7着 | サトノダイヤモンド | 3番人気 (4.0倍) | 5歳 | GⅡ 金鯱賞 3着 | |
8着 | トリオンフ | 7番人気 (19.4倍) | 4歳 | GⅢ 小倉大賞典 1着 | |
2019年 | 1着 | アルアイン | 9番人気 (22.2倍) | 5歳 | GⅡ 金鯱賞 5着 |
2着 | キセキ | 2番人気 (4.1倍) | 5歳 | GⅠ 有馬記念 5着 | |
3着 | ワグネリアン | 4番人気 (8.2倍) | 4歳 | GⅡ 神戸新聞杯 1着 | |
5着 | エアウィンザー | 5番人気 (9.3倍) | 5歳 | GⅡ 金鯱賞 3着 | |
10着 | エポカドーロ | 8番人気 (14.3倍) | 4歳 | GⅡ 中山記念 5着 | |
11着 | ペルシアンナイト | 3番人気 (7.3倍) | 5歳 | GⅡ 金鯱賞 4着 | |
13着 | ステイフーリッシュ | 12番人気 (94.8倍) | 4歳 | GⅡ 京都記念 2着 | |
2020年 | 1着 | ラッキーライラック | 2番人気 (4.1倍) | 5歳 | GⅡ 中山記念 2着 |
2着 | クロノジェネシス | 5番人気 (5.2倍) | 4歳 | GⅡ 京都記念 1着 | |
5着 | ワグネリアン | 4番人気 (5.2倍) | 5歳 | GⅠ ジャパンカップ 3着 | |
9着 | ステイフーリッシュ | 8番人気 (49.1倍) | 5歳 | GⅡ 京都記念 3着 | |
2021年 | 1着 | レイパパレ | 4番人気 (12.2倍) | 4歳 | GⅢ チャレンジカップ 1着 |
3着 | コントレイル | 1番人気 (1.8倍) | 4歳 | GⅠ ジャパンカップ 2着 | |
9着 | アドマイヤビルゴ | 7番人気 (77.6倍) | 4歳 | GⅡ 日経新春杯 10着 | |
2022年 | 1着 | ポタジェ | 8番人気 (58.7倍) | 5歳 | GⅡ 金鯱賞 4着 |
2着 | レイパパレ | 3番人気 (9.2倍) | 5歳 | GⅡ 金鯱賞 2着 | |
3着 | アリーヴォ | 7番人気 (47.5倍) | 4歳 | GⅢ 小倉大賞典 1着 | |
5着 | ジャックドール | 2番人気 (3.7倍) | 4歳 | GⅡ 金鯱賞 1着 | |
2023年 | 1着 | ジャックドール | 2番人気 (3.6倍) | 5歳 | GⅠ 香港カップ 7着 |
3着 | ダノンザキッド | 10番人気 (32.8倍) | 5歳 | GⅡ 中山記念 11着 | |
6着 | ジェラルディーナ | 5番人気 (8.5倍) | 5歳 | GⅠ 有馬記念 3着 |
ここまでで挙げた好走必須データ3点いずれもクリアした馬で当日の単勝オッズ100倍以上の馬を除くと
【7・4・6・14】という成績になり、複勝率は54.8%、単勝回収値率は344%という好成績。
今年の出走予定馬で該当するのは
スタニングローズ、ベラジオオペラ、ミッキーゴージャス の3頭のみとなる。
この3頭の中から更にプラス材料となるデータを紹介して、当ブログの本命馬を決めます。
買いデータ
前走がGⅠ・GⅡの4~5歳馬(鞍上継続騎乗)
上記で紹介した好走必須データと合わせると該当馬は過去7年で【5・3・3・5】で複勝率は68.8%に上昇。
鞍上 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収率 | 複勝回収率 |
---|---|---|---|---|---|---|
継続騎乗 | 5-3-3-5/16 | 31.3% | 50.0% | 68.8% | 452% | 186% |
乗り替り | 1-1-2-8/12 | 7.1% | 16.7% | 33.3% | 185% | 133% |
このデータを加えて残った ベラジオオペラ をリ~カンの競馬ブログでは本命馬とします。
現4歳世代の牡馬はレベルが低いと言われてますが、ここを勝って評価をひっくり返してほしい。
それができる能力はあると信じたい。
消しデータ
前走6番人気以下
該当馬は過去7年で【0・0・0・24】。有力馬が終結する古馬中距離GⅠなだけあって近走で人気になっていない馬は馬券内に1頭も入っていない。
今年の出走予定馬で前走6番人気だった馬は以下の通り
カテドラル、スタニングローズ、ハヤヤッコ、ハーパー、バビット、
ファルコンビーク の6頭。この6頭は馬券になる可能性は限りなく低いと思われる。
まとめ
大阪杯はGⅠ昇格後まだ7年と歴史が浅くデータ通りいかない可能性もある難しい予想となりますが、リ~カンはベラジオオペラを中心に馬券を組みたいと思います。
ということで、大阪杯の予想を紹介させて頂きました。最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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