2025年10月26日(日)に京都競馬場で行われるGⅠ・菊花賞。クラシック最終戦となる菊花賞は、最もスタミナのある優秀な繁殖馬を選定するためのチャンピオンレースとしての側面もあり、「皐月賞は“最も速い馬”が、ダービーは“最も幸運に恵まれた馬”が、菊花賞は“最も強い馬”が勝つ」と言われています。昨年はセントライト記念を勝ったアーバンシックが中団から早めに押し上げ、直線で抜け出して快勝。そんな今後の競馬界を背負う馬が出てくる可能性もあるレースを阪神競馬場で開催された2021年と2022年を含めた過去10年の結果から好走馬の共通点を探っていきます。
本命馬
9 エネルジコ
母エノラはドイツオークスを制した名牝であり、この馬は日本で生まれた9頭の産駒の中で唯一の成功例と言える存在で、2歳10月の東京芝1800m新馬戦では18頭立ての中、揉まれる競馬を経験しながらスローからの末脚勝負で4角11番手から上がり最速の脚を繰り出して差し切り勝ちを収め、次走のセントポーリア賞でもスタートの出負けから内を立ち回る苦しい展開となったものの、直線で前が詰まりながらも外に進路を切り替えて一気に差し切る強い競馬を見せ、初重賞の青葉賞では大外枠から後方で脚を溜め、直線で上がり最速を記録しながら余裕のある勝利を収めて「モノが違う」と言えるパフォーマンスを披露し、ダービーは状態面を考慮して回避したものの、秋の始動戦として挑んだ新潟記念では初角5番手というこれまでにない高い位置からの競馬で2着に好走し、従来の後方一辺倒の競馬から一歩成長した自在性を見せた点も大きな収穫で、ルメール騎手の菊花賞の成績は【4・2・1・2】という優秀な騎乗成績を持っており、血統・操縦性・脚質・成長力とすべての面で期待の持てる1頭です。
特注データ
買いデータ
① 前走が3歳重賞で1番人気
クラシック三冠の最終戦「菊花賞」は、3000mという長距離で行われる特殊なGⅠ。
適性やスタミナが問われる一方で、春からの実績や注目度がどこまで通用するかも重要なポイントです。
そんな中、近年安定した好成績を残しているのが「前走3歳重賞で1番人気」に推された馬です。
■過去10年の成績は【5・1・2・7】
勝率33.3%、連対率40.0%、複勝率53.3%と、
半数以上が馬券に絡んでおり、特に「勝ち切る」パターンが多いのが特徴です。
▶考えられる要因
① 菊花賞に向けた「王道ローテ」
前走が3歳重賞(神戸新聞杯・セントライト記念など)というローテーションは、皐月賞やダービーから直結する王道路線。長距離適性を測る上での試金石となるレースで1番人気に推された馬は、その過程も正攻法で、完成度の高い馬が多いといえます。
② 能力上位+仕上がり良好の両立
「1番人気」という評価を得るには、過去の実績・調教内容・陣営コメント・展開予想など、総合的に高く評価される必要があります。それが馬券結果に直結しやすいのが、舞台適性よりも「総合力」が問われる傾向のある菊花賞ならではです。
■今年の該当馬
2025年の菊花賞でこの条件に該当するのが ショウヘイ です。
前走は神戸新聞杯で1番人気に支持され、実力はもちろん、ファン・陣営ともに高い期待をかけられていた存在です。長距離戦という不確定要素が多い舞台ではありますが、過去のデータからは「信頼に足る存在」といえるでしょう。
■結論
✅ 「前走3歳重賞で1番人気」の馬は過去10年で【5勝】
✅ 勝率・連対率・複勝率すべてが優秀で、“勝ち切る力”が強み
✅ 今年の該当馬はショウヘイ。注目に値する1頭です。
混戦模様の今年の菊花賞ですが、過去の傾向に合致した“信頼のデータ馬”ショウヘイを中心に据える戦略は大いに有効といえそうです。
② C.ルメール騎乗馬
3000mという過酷な舞台で能力だけでなく騎手の手腕が問われるこのレースにおいて、ひときわ注目を集めるのがルメール騎手です。ルメール騎手は、菊花賞においても極めて高い好走率を誇っています。
■ルメール騎乗馬の成績は【4・2・1・2】
勝率44.4%、連対率66.7%、複勝率77.8%という驚異的な数字を残しています。
つまり、9回のうち7回は馬券に絡んでおり、半分近くのレースで勝利しているという事実。
菊花賞という「騎手の力量が問われやすいレース」において、これだけ安定して結果を出しているジョッキーは他に類を見ません。
▶考えられる要因
① ペース判断の巧さが活きるレース展開
3000mという長距離は、ただ乗っていれば勝てるわけではありません。
道中の位置取り、仕掛けのタイミング、ペース配分など「読み」が要求されるレースです。
ルメール騎手はその緻密なレースメイク力と長距離での冷静な判断力で、長丁場でも力を出し切らせる騎乗を得意としています。
② 勝負所でのギアチェンジに強い
ルメール騎手の強みのひとつに、勝負所で一気に動けるセンスがあります。
坂の下りでの仕掛けや、内外の進路選択も冷静で、仕掛けの“間”を逃さない精密な騎乗が、京都外回りコースでの好成績に直結しています。
③ 有力馬との好相性
ルメール騎手は、基本的に上位人気の有力馬に騎乗することが多く、
それらの馬のポテンシャルをきっちり引き出すことで、信頼度の高い結果につながってきました。
今走もエネルジコは上位人気が予想されており、過去傾向とピタリと重なります。
■今年の該当馬
今年のルメール騎手の騎乗馬は エネルジコ 。
前走内容や調整過程からも評価が高く、1~3番人気に支持される可能性が高い実力馬です。
さらに前走も古馬混合GⅢ・新潟記念で好走しており、信頼できるパターンが揃っている1頭といえるでしょう。
■結論
✅ C.ルメール騎手は過去10年の菊花賞で【4・2・1・2】と驚異的な成績
✅ 複勝率約80%は、馬券戦略において非常に心強い指標
✅ 今年の騎乗馬エネルジコは、その好走パターンにぴったり該当
菊花賞では騎手の力量が明暗を分けることも多いだけに、ルメール×エネルジコという組み合わせはデータ的にも見逃せない存在です。
今年もこの鉄板ジョッキーが、クラシックの締めくくりを鮮やかに演出するかもしれません。
③ 前走が神戸新聞杯3着以内で今回1~3枠
3000mという極限の舞台で行われる菊花賞では「実力」と「立ち回り」の両方が問われます。
注目したいデータのひとつが、前哨戦である神戸新聞杯の上位組×内枠の好走傾向です。
■「前走・神戸新聞杯3着以内×1~3枠」の成績は【3・1・0・4】
過去10年の菊花賞で、
勝率37.5%、連対率50.0%と、データ上は非常に優秀な成績となっています。
▶考えられる要因
① 王道路線で好走=実力の裏付け
神戸新聞杯は、菊花賞と直結する「王道のトライアルレース」として知られています。
ここで3着以内に入った馬は、世代上位の可能性が高く、菊花賞でも能力的に引けを取らない存在といえます。
② 菊花賞では枠順の有利不利が明確
京都芝3000mは、最初の1コーナーまでが短く、スタート直後の位置取りが非常に重要なレースです。
そのため、ロスなく立ち回れる1~3枠の馬は展開の恩恵を受けやすく、長丁場での消耗を最小限に抑えられる利点があります。
③ 位置取り&スタミナ型にマッチした好パターン
神戸新聞杯で好位から競馬ができるタイプが内枠を引くと、菊花賞でもスムーズな流れを作ることができます。
「ポジションが取れてスタミナもある」――そんな馬が内枠に入った時こそ、本領を発揮する可能性が高いのです。
■今年の該当馬
この条件に該当するのが ジョバンニ です。
前走の神戸新聞杯では見せ場十分の内容で3着に入り、今回1~3枠という絶好の内枠を引き当てました。これまでの戦績やレース内容からも、長距離への適性や操縦性の高さは評価でき、
まさに「データ的にも展開的にも狙える1頭」といえます。
■結論
✅ 「神戸新聞杯3着以内×1~3枠」は過去10年で【3勝】、勝率37.5%と好成績
✅ 長距離では内枠+実績馬のコンビが結果を出しやすい
✅ 今年の該当馬はジョバンニ。ロスなく立ち回れる脚質もプラス材料
内からするする抜け出すロングスパートに期待し、今年の菊花賞で“データが後押しする一撃”を秘めた存在として注目したい一頭です。
消しデータ
11番人気以下
過去10年の菊花賞で当日11番人気以下だった馬の成績は【0・0・1・78】。
複勝率はわずか1.3%と、ほとんど馬券には絡んでいないのが実情です。
つまり、極端な大穴狙いは通用しにくいレースであるという傾向がはっきりと表れています。
今年の菊花賞でも、過去の傾向に倣えば、
人気上位〜中位あたりを中心に据えて堅実に組み立てる馬券戦略が有効です。
大穴狙いに振り切るよりも、データが示す信頼度の高い人気馬を軸に、相手を精査するスタンスで挑むのがおすすめです。
まとめ
今年のデータ分析をふまえた最終予想は本命に エネルジコ 。過去10年で複勝率80%近い数字を誇るルメール騎手の菊花賞成績。まさに“騎手で買えるレース”とも言えるデータに支えられており、今年の騎乗馬エネルジコはその好走パターンにどんぴしゃで該当します。前走の内容も上々で、長距離適性も高く評価されており、信頼の軸馬として最もふさわしい存在と判断します。対抗には ショウヘイ 。注目すべきは、「前走が3歳重賞で1番人気」だった馬の成績が好調な点。この条件はクラシック戦線で評価されてきた馬の証でもあり、仕上がりと能力の高さを示すシグナルと見ていいでしょう。該当するショウヘイも前走で高い支持を集めており、ここでも好走の可能性は十分。単穴として評価したいのが、前走・神戸新聞杯で3着、そして3枠に入った ジョバンニ 。ジョバンニは、内枠を生かしてロスなく運べるタイプ。人気はやや落ち着きそうですが、展開と位置取り次第では一発があってもおかしくないと見ています。
以上になります。
菊花賞の予想の参考にしてみてください!


